アリィ公式サイト

アリィのプロフィール

アリィ(有永佳子)ポートレイト

アリィ、元気な先生になる。

 1980年。アリィこと私、有永佳子は福岡教育大学を卒業し、小学校教師となりました。大学での専攻は小学校理科課程。実験が好きで、人とのコミュニケーションが好きで、教師になっても、子どもたちと楽しい学校生活が送れると思っていたのですが、現実は少し違っていました。
 失敗ばかりのスタートでした。体育の授業で子どもたちを置き去りにして走ってしまったり、クラスの集合写真に生徒を1人忘れてしまったり。保護者に怒られ、先生方にもかなり叱られました。それでも私が教師を続けられたのは、持ち前の鈍感力のおかげだと思います。嫌味を言われても気づかない…ある意味、強いメンタルをもっていたわけです。
 ただ、自分のことには鈍感でも、生徒の変化には敏感でした。教室で元気のない子、寂しそうな子に常に話しかけました。低学年の担任だったこともあり、私が率先して彼らに関わると、周囲の子たちは私の真似をするようになり、仲間外れもなくなっていきました。
 私は生徒への影響力を実感しました。まだ幼い子どもたちは親や教師など身近な大人の真似をして成長します。私に元気がなかったら、子どもたちも学校が退屈だと思い始めるでしょう。私は他の先生方のような技量がないことは自覚していたので、「とにかく、元気な先生になろう」と決め、以来、子どもたちに負けない元気な姿で教壇に立つことを心がけました。

アリィ(有永佳子)ポートレイト

「私はそうは思いません」を受け止めた日。

 ある日、「娘がイジメを受けているみたいだから、明日から学校へは通わせません」と1本の電話が入りました。私はすぐに家庭訪問をして事情を尋ね、お母さんを説得しました。すると、彼女は「先生、私はそうは思いません」と呟いたのです。そのひと言が、重く重く心に響きました。

 正論を振りかざしても、人の心は開けない。私がするべきことは、お母さんの話を真摯に聞くことだったのだ…私は態度を改め、お母さんの思いを受け止めました。翌日、お母さんは私を信じて、娘さんを学校へ送り出してくれました。この出来事は、私が傾聴の力を知るきっかけとなりました。

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アリィ、5時から女になる。
そして、新たな目標を見つける。

 「有永先生のクラスからは、笑い声が聞こえる」と言われるのが、私の何よりの励みでした。しかし、30歳を迎えた頃、学校の制度や人間関係に疑問をもち、教師を辞めたくなりました。職員室は殺伐として、誰も心の余裕がなく、悩みを話せる状態ではありませんでした。
 学校の中だけが、私の居場所じゃない…そう思えたことが転機となりました。私は勤務時間内に仕事を終わらせて、放課後は自分の時間にすると決めたのです。残業を家に持って帰る先生もいる中、私は「5時から女だからね」と宣言し、ジャズダンスやゴスペルに通い始めました。
 私が学校の外へ目を向け始めた頃、ゴスペルの先生が1枚のチケットをくださいました。それが日本メンタルヘルス協会のセミナーで、衛藤信之先生との出会いでした。
 衛藤先生の話に激しく感情を揺さぶられた私は、研究コースに入門して、心理学とカウンセリングスキルを学び、ついに認定心理カウンセラーの資格を取得しました。その頃には、私は自分の悩みを解決する方法を知り、また自分の進むべき道も見つけていました。
 私が真っ先にケアしなければならないのは、学校の先生だと確信したのです。子どもたちのために孤軍奮闘する先生をたくさん観てきました。でも、先生だって人間だもの、疲労もストレスも溜まるんです。「先生たちの心の疲労を回復できる場所を創りたい」…それが私の目標になりました。
 定年を翌年に控えた2017年。私は小学校を退職し、心理カウンセラーとしての活動を始めました。

アリィが目指すもの

アリィ(有永佳子)ポートレイト

「本当に真似してほしい大人の後ろ姿を、子どもたちに見せてあげましょう。」

 先生が間違えてはいけない、先生だから頑張らなくてはいけない、と思っていませんか?

本当にそうなのでしょうか。私たち大人が、子どもたちに見せるべき後ろ姿は「苦しくても、誰かのために我慢する」姿でしょうか。それだと、心の疲弊が連鎖するばかりではありませんか。

 まずは大人から、自分の気持ちに正直に生きることを始めませんか。「わかりません」「できません」を素直に言って、助けを求めることは、生きるための大切な術です。大人が率先して見せることで、子どもたちも助けを求めやすくなります。

 失敗は決して恥ずかしいことではありません。失敗があるから、学習して成長していけるのです。失敗を怖がらない大人を見て、子どもたちも失敗を恐れず、挑戦し続ける人になるのではないでしょうか。

 そして、何より大人が“自分の可能性“に期待し続けてほしいのです。何歳になっても人は成長できるし、そのための今を楽しんで生きることを、忘れないでほしいのです。

 綺麗ごとだと思われるかもしれません。簡単なことでないのもわかっています。でも、変えてみようと一歩踏み出すことから、全てが始まります。

 あなた自身が生きる喜びを感じるために、子どもたちが真似したいと思える大人になるために、ぜひ、自分に正直に、ありのままに生きることを始めてください。アリィがお手伝いさせていただきます。

 
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